錦鯉センターでは錦鯉の飼育、生産、販売を行ってます。群馬県桐生市の自然環境豊かな場所で大切に育てております。
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1.良い池とは?

2.上手な餌の与え方は?

3.コイを飼う
一年の流れと各季節のポイント

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1、良い池とは?
良い池とは大きさに関わらず錦鯉に適した水を作る機能を備えた池です。

【水質管理目標】
水質はパックテストによって簡単に調べる事が出来ます。
項目
野池
(健全に育てる水質)
屋内池
(美しく育てる水質)
ph(mg/l)
6.5〜7.5
6.5〜7.5
硬度(mg/l)
50以下
60〜140
有機物(mg/l)
1〜10
10程度※2
硝酸態窒素(mg/l)
3〜4以下
10以下
リン酸イオン(mg/l)
0.5〜1以下
10以下
亜硝酸態窒素(mg/l)
0.1以下
0.1以下
アンモニア態窒素(mg/l)
0.1以下
0.1以下
全鉄(mg/l)
0.1以下
0.1以下
良い水を作るためのポイント1
池水の循環と濾過

 池は閉鎖された小さな水の空間ですので放っておけば水は汚れて腐ってしまいます。鯉の体調を維持するためにも、水の循環と濾過は欠かせません!鯉の排出物や餌の残りなど汚れた水を濾過槽へ入れ、その中で水を浄化して、再び池に戻す事を「循環濾過」と言います。
 汚れや悪い水は池底に溜まりますから、通常は池の最深部の水を循環濾過して池に戻します。
 循環濾過には濾過層を作りそこにろ材を敷詰めてバクテリアに汚れを食べさせる生物濾過と、濾過機械のフィルターを通す事によって汚れを濾し取ってしまう強制濾過があります。生物濾過も強制濾過機もそれぞれ長所と短所がありますから、この二つのタイプを組み合わせた濾過ができれば理想的です。
 生物濾過だけを使って濾過する場合、濾過層の作りを上手く計算して作っておかないと汚れが溜まりやすく、掃除に手間がかかりますし、それが病気の原因にもなる事があります濾過槽はろ材の清掃や排水などの管理のしやすさが重要です!強制濾過機は機械ですから比較的安定した水作りができ、管理もしやすいです。当店では飼育の結果をもとに丈夫で維持管理にも優れた"松山マリン"をオススメしています。


良い水を作るためのポイント2
爆気・エアレーション

 コイが健康に暮らすためには、飼育水の容存酸素量の飽和量80%〜100%が必要です。
 各水温の酸素の飽和量は、15度で9.76ppm、20度で8.84ppm、25度で8.11ppm、30度で7.53ppmと、水温の上昇により減っていきます。
 溶存酸素はコイにとって非常に重要です!酸素不足になると餌食いが悪くなり、鯉にストレスを与え健康を害し、死んでしまうこともあります。また水を綺麗にするためのバクテリアも酸素を必要としますから、酸素不足はコイに悪いだけでなく水質を悪くすることにもなります。水中では水温による溶存酸素量の変化が大きいので、注意が必要です。そこで水中の溶存酸素を増やすために、池や濾過槽にエアレーションや爆機をすることが必要となります。空気と水が触れている時間が長く・触れている面積が大きいほど水に酸素が溶け込みやすくなります。同じエアーポンプを使ったエアレーションでも、細かい泡が出るエアーストーンを使うと、泡が水中に長くとどまるので酸素が溶け込みやすくなります。

良い水を作るためのポイント3
新水の補給

循環濾過を続けていると、アンモニアが分解された結果できる硝酸によってpHが徐々に下がってきます。pHは生き物にとって非常に重要な要素ですから、常に中性(pH7.5〜6,5)を保つようにしましょう!pH対策としてカキ殻の粉末を定期的に入れるなどしてpHを上げる事が出来ます。

 しかしそれだけですと水が本来備えているはずの力は劣化していきます。そこで、新しい水を入れる事によって古い水を排出する事が必要になります!また水は常に蒸発し続けていますから、普段からの適量の新水注入は水量を維持するためにも必要ですし、飼育水を活性化するのに大事な事です。新しい水の比重は軽く、古い物は重くなっていきますから、水面に近い所ではなく池底の水を定期的に排出することによって良い水をキープしておくことが出来ます。

※井戸水は所によって鉄分が多い水や、汚染されている事もありますから、使用する前には簡単な水質調査をする事をオススメします。また、井戸水は酸素が少なく硬水ですからよく爆気して使いましょう。

では、これを踏まえてどんな池が良いか?
強制濾過を使用した池
強制濾過機は省スペースで配置場所も融通が利きますから〜和風池など景観を大切にした池にも最適です。

1. 一番汚れの溜まる池の最深部からサイフォンの原理を利用して沈殿槽に集水、そこからポンプアップして強制濾過機に水を循環します。通常はこの強制濾過だけでも十分です。
2. コイの飼育数が多い、または水の薄濁りが気になる場合などは強制濾過機の次に生物濾過層ほ通すことによってより良い水を作ることができます。強制濾過を使う事によって目に見える汚れのほとんどを濾過することが出来ますが、コイの出す尿のアンモニアや餌の残りが腐敗して溶けた窒素分などの水の濁りはバクテリアによる濾過が最適です。
3. 新水の水の比重は軽いので、池の水面近くを流れて行きますから、オーバーフローから離れた位置に新水を補給します。
4. 和風池などは落ち葉がポンプに絡んで故障の原因になることもありますから、沈殿槽に蓋をしたり、濾過機の付属のポンプフィルターをするとよいでしょう。 

生物濾過を使用した池
生物濾過は名前の通り生き物であるバクテリアによって汚れを濾過します。ですからバクテリアの住み良い環境を濾過槽の中で作ることを心がけてください。

1. 池底に汚れやゴミが溜まりますが、生物濾過のみの場合は大きな汚れは濾過しきれませんから、ポン抜きによって池底の汚れや粗ゴミは定期的に排水します。
2. 濾過層には粗ゴミの少ない中間水から取水し、濾過していきます。
3. ろ材は使用していると汚れた状態になり掃除が必要になりますが、粗ゴミを落として水の通りを良くする程度の洗浄で充分です。新品のようになるまで洗ってしまいますとバクテリアが居なくなってしまいますので注意してください。
4. 沈殿槽・濾過槽の底に汚れが溜まります。これは水を汚しますし、病気の原因にもなりますから定期的に洗浄して、汚れを溜めないようにして下さい。
5. 濾過バクテリアは酸素を必要としますから、濾過槽にはエアレーションなどをして酸素補給して下さい。


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